中央東線を走る普通列車の大半が、長野総合車両センター(長ナノ)に配置されている115系によって運用されており、、6連14本(C1〜14編成)、3連28本(N1〜14・16・21〜33編成)、2連7本(N51〜54・56〜58編成)と訓練車3連1本(N15編成)の総勢185両が配置されています。

 6連のC編成は、2007年4月1日に松本車両センター(長モト)より移管された車両。元々は小山電車区(宮ヤマ・当時)に配置され宇都宮・高崎線系統で活躍していた車両でしたが、小山区へのE231系投入によってねん出され松本へ移動、当時中央東線を走っていた115系の経年車を置き換えました。
 C編成はすべて長野色で、リニューアル車と未更新車の2種類がそれぞれ7本ずつの配置。未更新車編成は、C13編成のモハ1ユニットを除き耐寒耐雪仕様の1000番台車で統一されています(つまり、逆にC13編成の1ユニットは貴重です)。小山区配置時代に、一部の先頭車は列車番号表示器がLED化されています(下表参照)。また雪害対策のため、全編成のパンタグラフがシングルアーム化されました。 C8編成の高尾方・クハ115-1512は三鷹区新製配置のサハ115-1027の先頭車化改造車で、113系1000番台のように運転台直後に窓がないのが特徴的です。全編成、前面窓は黒ゴム化されましたが、未更新車の一部は側面が白ゴムのままで残っています。また、C13編成の高尾方3両は、側面が常磐線の415系タイプの太い金属支持に変更されています。
 中央東線立川〜塩尻と篠ノ井線長野までの長距離を定期運用範囲とし、快速むさしの号の代走として大宮へ入線することもあります。中央東線内の普通列車では長距離列車を中心に充当されているので、最も見る機会が多いと思います。

 N編成は長野総合車両センター(長ナノ)所属の115系は、訓練車を除いてすべて長野色で、耐寒・耐雪仕様の1000番台車で統一されています。塗装の変更のほかは、パンタグラフがシングルアーム化されるなど、雪害対策が施されています。列車番号表示器は使用されていません。
 3連は長野・松本を拠点に、中央東線(甲府〜塩尻・岡谷〜辰野〜塩尻)のほか、飯田線(辰野〜飯田)、中央西線(塩尻〜中津川)、大糸線(松本〜信濃大町)、篠ノ井線全線、信越本線(篠ノ井〜柿崎)、しなの鉄道線(篠ノ井〜小諸)と広範囲を走り、長野県内の電化区間ほぼ全域で見ることができます。なお保安装置の都合上、JR東海区間及びしなの鉄道への乗り入れは、N1〜14・16編成に限定されています。
 2連は、国鉄時代に大糸線列車の増結用として存在していたクモハ+モハのユニットを改造して誕生した編成で、現在も大糸線〜中央東線の直通列車を中心に運用されています。中央東線(富士見〜塩尻・岡谷〜辰野〜塩尻)、大糸線(松本〜信濃大町)、信越本線(篠ノ井〜長野)、篠ノ井線全線を走ります。本数が少ないため、見る機会はあまりありません。
  2009年3月の時点で、若番車を中心に22本(N1・3・5〜7・11〜14・16・21・24〜26・28・29・32・33・51・52・57・58編成)が腰掛の交換や車内化粧板張替え・床下機器の更新などを行ったリニューアル車です。未更新車は車内化粧板や青色モケットをはじめ国鉄時代の姿が色濃く残っています。かつてN29編成はロングシート改造車でしたが、リニューアル工事施工時にセミクロスシートへ復元され、消滅しました。
 3連の訓練車は元長野色のN15編成で、2007年1月に訓練車化された際に湘南色+訓練車の白線付きの姿になりました。JR東海の115系が引退した現在、長野県内で見ることができる唯一の湘南色115系です。定期運用のない神出鬼没な存在で、乗務員訓練等で長野支社管内の各線を走行します。

(左上)N編成の未更新車の車内。シートモケットも含め、国鉄時代と基本的には変化がない。(N27編成モハ114-1189・2005年3月16日@甲府 )

(左下)C編成の未更新車の車内。小山区時代にシートモケットが変更されている。(C1編成モハ115-1066・2005年2月1日@相模湖)

(右上)N編成の更新車の車内。車内化粧板が張り替えられ、座席形状も変更されるなど、内装が一新されている。C編成の更新車も基本的に同一仕様。(N21編成クモハ115-1010・2005年3月21日@甲府)

☆★115系(長野車・C編成)編成表★☆
- - - ←立川・高尾 塩尻・松本→ 備考
号車番号 列車番号表示器 前面普通幕 1 2 3 4 5 6 -
編成番号 - - クハ115 モハ115 モハ114 モハ115 モハ114 クハ115 -
C1 LED 1123 1065 1128 1066 1129 1084 未更新
C2 LED 1125 1068 1131 1069 1132 1086 未更新
C3 LED 1102 1023 1081 1121 1205 1077 未更新
C4 原型 1110 1038 1099 1024 1082 1058 未更新
C5 LED 443 417 443 394 420 496 リニューアル
C6 原型(※) 365 340 366 359 385 436 リニューアル
C7 原型 1116 1052 1115 1036 1097 1221 リニューアル
C8 1512 1011 1042 1076 1140 1005 リニューアル
C9 LED 387 361 387 362 388 440 リニューアル
C10 LED 1115 1050 1113 1051 1114 1076 リニューアル
C11 LED 1136 1074 1138 1077 1141 1095 リニューアル
C12 LED 1104 1028 1089 1104 1176 1065 未更新
C13 1127 1071 1134 398 424 1224 未更新
C14 LED 1106 1031 1092 1075 139 1093 未更新
※:C6編成の列車番号表示器…クハ115-436の列車番号表示器の文字は小さめで、他編成とは異なる。
☆:列車番号表示器について、高尾方先頭車は原型で残存、松本方先頭車はLED化済み。
◎:C13編成は、クハ115-1127が青地、クハ115-1224が白地の幕を出す。

◎115系(長野総合車両センター所属)

(2010年8月29日更新)

(2005年3月16日@下諏訪〜岡谷)

↑N25編成が中央東線の単線区間を行く。中央東線の小淵沢以西の普通列車は、ほとんどがこの長野色の115系である。

(2008年5月22日@高尾〜相模湖)

↑新緑の裏高尾を走る115系C12編成。長野色の115系を八王子界隈で目にするのも珍しくなくなった。

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(2009年3月13日@小野〜塩尻)

↑N51編成が辰野支線のΩカーブを行く。運用数が少ないため見る機会は少ないが、辰野支線への乗り入れも早朝・深夜を中心に数本の設定がある。

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